デザインのこと

LINEスタンプ販売の厳しい現状

こんにちは、Design Production NEONEです。

少し春らしくなってきました。釣りが好きなのでこの時期から動くのですが、ホッケやニシンが盛況です!

さて、今日は広告デザインの話ではなく、ラインスタンプの宣伝やスタンプ販売の現状のお話を…

LINEスタンプ販売中です

実はだいぶ昔、LINEスタンプに一般の人の参入が開始された時に2つ作ったものがあります。
このHPのフッター部分にもバナーを貼ってますが、、

それがこちら

Matthew&Trippy

なぜか当時、「ハンバーガーにパテの代わりに人がサンドされてたら面白いな。フフッ」と意味不明な発想があってそれをデフォルメして作ったものです。笑
ハンバーガー=アメリカということで、アメカジテイストなカラーとイラストにしてます。
他にもインド人によるインドカレーバージョンとかイタリア少年のパスタバージョンも考えてたのですが、40個作るのが面倒くさくて辞めてしまいました。笑

参入開始の受付段階で作成したものですが、当時は今のように吹き出しや言葉で伝えるスタンプがあまりなか ったので、このスタンプもイラストメインで作ってしまったので、現在では少々使いにくいですかね。。

アフロカエル

アフロのカエルが関西弁で話すよくわかんないスタンプです。
元々は過去に作成したブラック系ミュージックのライブのフライヤーで作った
アフロのカツラをかぶったカエル(これも意味不明ですね)のイラストを思い出し、スタンプバージョンに改変しました。

こちらは言葉があるのでスタンプ1つで面白くやり取りできるのじゃないかなと思います。

気が向いたらポチッとしていただけると、それが私の生きる糧となります。(笑)

ラインスタンプを販売した結果

実際のところこの2つのスタンプで当時どのくらい売れたかというと、ほぼ放置状態で多分200個くらいは売れたんじゃないかと。。
調べようと思ってラインストアにログインしようとしたら登録したアドレスもパスワードも忘れてしまいました(無念…)

少なくともここ3〜4年はもう埋もれてしまい売れてないはずです。

当時一般参入が可能になった2014年の時は売り上げの50%だったので、当時1つ100円のスタンプの50%で50円が利益になってました。
確かトータル1万円くらいの売り上げになったかと思うので逆算すると200個くらい売れたかなという感じです。

当時受付開始直後から作成をし、その時の登録受付人数の番号が4000番台でした。
参入クリエイターがまだ1万人もいない状況でしたし、有名人やキャラクターとのコラボも比較的少なく、いい副業になるかなと思ってました。

LINEスタンプで稼ぐのはとてもとても難しい

個人がこれから参入して副業として成り立つかと言われたら

ほぼ間違いなく「NO」です。

1:ライバルが多すぎる

私が参入した時は1万人もいなかったのですが、現在はどうかと調べたら、登録クリエイターが200万人で約500万個もスタンプが販売中なんですね。

先に書きましたが、最初の頃は放置しててもちらほら売れてましたが、これからは1個を売るのも相当厳しいんだろうな〜という感じがします。

ちなみに1個も売れないスタンプが9割もあるようです。。恐ろしい。。

数をこなせば(例えば毎年100種類スタンプを作るか)、もしかするとコンスタントに月に2〜3万の売上になるかもしれませんが、100個作る労力を考えたらとても割に合わなさそうです。

ちなみに1つのスタンプを作るのに40個のバリエーションがいるので、100種類作るとなると4000パターンのバリエーションがいります。

これはもう本業レベルですね。笑

2:スタンプ離れ

スタンプを使う人はまだまだいますが、昔に比べるとスタンプ離れが顕著に出ているようです。

実際私も昔ほどスタンプを使わなくなりました。使うとしてもダウンロード済みのものを使うくらいで新しく購入することがすっかりなくなりました。

元々スタンプを好んで使っていたのは女子学生など若年層の女性でしたが、

●現在はその層の趣味嗜好がInstagramやTikTokなど別のアプリに移行
●スタンプが乱立しすぎて好みのをものを探すのに時間がかかる→結果探すことが面倒になり既存のもので済ます


など、スタンプ離れが進んでいます。

LINEスタンプがヒットする条件

ではLINEスタンプがどうやったら売れるか考えてみました。

●ツイッターやFacebookで宣伝する?
→リツイートされたりシェアされたりしてもそういう宣伝を嫌がる人も多いのであまり効果が期待できません。
私も登録当初は最初のスタンプ「Matthew&Trippy」専用のツイッターのアカウントを設立しましたが、販売者同士がつながり相互にシェアしまくりましたが結果に繋がったかといえば正直微妙です。
もちろん趣味で作ったようなものなので、実用性を無視したスタンプだったのでウケが悪いことはもっともなのですが、自分で宣伝するより第三者から宣伝してもらった方が信用度が高まります。

●友人に宣伝したりスタンプを使ってアピールする?
→自分で作って友達に宣伝したら、最初はすごいとか言われ買ってくれる人も何人かいました。
実際友人が多いほど有利で購入してくれる人も出てくれるでしょうけど、一巡してしまうとそこで打ち止めになってしまいます。
それに、なんだかやってることがアム◯ェイみたいです。笑

これ以上思いつきませんでした。。

と言うと書くなよ!と言われそうなので、あえて言うならば

●バズる必要がある!

売れる条件としては、クオリティはもちろんですが、メディアに取り上げられるとか、強力なインフルエンサーに紹介してもらうとか何かしらバズる要素が必要です。

当然ですが、炎上でバズるのはご法度です。

私が参入した時もそうだったのですが、一般参入が開始され販売された直後、いろんなネットニュースで取り上げられました。
その時にたまたまネットニュースでピックアップされた方のスタンプはすぐに広がり、大量に購入され人気スタンプとして販売ページの上位にランクインしていました。

上位にランクインされると販売ページのトップにくるので、目に留まりやすくなり、さらに購入されるという相乗効果で、その方はスタンプ1個であっという間に数百万円の売上になってました。
当時はクリエイターが1万人程度だったのでチャンスは大きかったですね。

●自分を磨き、ファンを獲得する!

もう一つの大事な要素は、カリスマ性です。
人気クリエイターはそのスタンプの個性やクオリティに惚れたファンが何万人といます。もしかするとクリエイター本人のファンかもしれません。
そうなるともはや指名買いの状態です。CDや本などと同じで、スタンプを出すたびにファンは買ってくれます。
売れるためには自分をブランド化して、ファンを獲得する必要があります。

まとめ

以上、私の経験と現状の様子をかいつまんでお伝えしました。
おそらくですが、今から約500万個のスタンプから突出できるほどのスタンプを作れる技術と宣伝力、カリスマ性があれば、他のビジネスやった方が余裕で成功できるかと思います。

私は当初副業として考えて試しに2つ作りましたが、状況を見ていてスタンプを作る労力と市場の競合過多、それに対するリターンが少なすぎると判断し早々に引退しました。
もちろんカリスマ性のなさもあります。笑

ただ、一発逆転の可能性がゼロではないですし、作ったものが売れるというのはたとえ少額でもクリエイターとしては嬉しいものです。
自分の作例としてもポートフォリオに追加できると思うので、これからクリエイターとして活躍したい人は、LINEスタンプで稼ぐことを考えるのではなく、あくまで自分の名刺代わりとしてスタンプを作ってみるというのがいいと思います。

そこから別の仕事に繋がるかもしれませんよ♪

Design Production NEONE

藤本洋史藤本洋史

藤本洋史

グラフィックデザイナー兼アートディレクター

関連記事