はじめに
ポスターは、通りすがりの“たった数秒”で勝負する広告です。
その短い時間で「何を」「誰に」「どう感じてほしいか」を伝えるには、キャッチコピーと構成の力が欠かせません。
第1弾では、レイアウトや情報整理の基本を紹介しました。
今回はその上で、「言葉」と「構成」で伝えるデザイン」にフォーカスしていきます。
1. キャッチコピーは“読む”ではなく“感じる”言葉に

ポスターのキャッチコピーは、説明ではなく「印象」で伝えるもの。
見た瞬間に意味がスッと入るかどうかがポイントです。
例えば:
- ❌「春の新作アイテムが入荷しました!」
- ✅「春、はじまる服。」
前者は情報として正しいですが、印象に残りません。
後者は短くても情景や季節感が伝わり、見る人の心を動かします。
キャッチコピーは、“商品説明”ではなく“感情を引き出すスイッチ”として考えましょう。
2. メインコピー・サブコピー・説明文の役割を分ける
ポスターには大きく3つの層があります。
それぞれの役割を整理することで、全体のメッセージがクリアになります。
| 層 | 目的 | 特徴 |
|---|---|---|
| メインコピー | 一瞬で印象を与える | 太字・大きく配置。感覚的な言葉。 |
| サブコピー | 興味を深める | メインを補足する短文。具体的にする。 |
| 説明文 | 詳細・行動の促し | 日時・価格・QRコードなど実用情報。 |
この3層を意識して構成を組むと、見た人が自然に「理解→共感→行動」へ進みます。
3. 写真・文字・余白の“間”でメッセージを引き立てる

キャッチコピーは、言葉だけで完結するものではありません。
ビジュアルとの関係性がとても重要です。
- 写真と連動するコピー
例:「走り出したくなる風景。」→車のビジュアルと相性抜群。 - 空間を活かした配置
文字を中央に置くより、あえて余白のある部分に配置することで印象を残す。 - 書体のトーン
例えば丸ゴシックは柔らかく、明朝は上品、ゴシックは力強く。ブランドや目的に合わせて選ぶことが重要です。ただし、メインのキャッチコピーはロゴのように装飾することで印象がグッと良くなります。
言葉と視覚要素のバランスが整うことで、ポスター全体が“ひとつのメッセージ”として機能します。
脳とこころの精神世界を宇宙に見立てたデザインです。脳のシナプスがまるで宇宙のように見えることからこの構図にしました。コピーは学会のタイトルですが、空間を活かしたレイアウトと書体のトーンで印象に残るポスタに仕上げました。
4. 行動を促す「ひと押し」を忘れない

見てもらうだけでなく、“行動につなげる”コピーも欠かせません。
たとえば:
- 「詳しくはWEBで」
- 「今週末は○○へ」
- 「QRコードから予約受付中」
こうした一文があるだけで、閲覧者の行動率が大きく変わります。
デザイン的に目立たせる必要はありませんが、自然に視界に入る位置に配置するのがポイントです。
イベントのポスターです。ギチギチに情報を詰め込んだポスターなのでこの記事の趣旨とは少し異なりますが、イベントの賑やかさを出すための手法としてこのようなデザインも有効です。行動に繋げる部分として問い合わせ部分などは白背景にして自然に視界に入るように工夫しています。
まとめ
ポスターは、デザインと同じくらい言葉の設計が大切です。
- 感じる言葉で印象をつくる
- 構成で伝える順序を整理する
- 写真やレイアウトとの関係で完成させる
- 行動につながる一文を添える
この4つを意識するだけで、ポスターの“伝わる力”はぐっと上がります。
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