ロゴデザインは業種ごとに最適解がある
ロゴは「誰に、何を伝えるのか」によって形が変わります。
同じシンプルさでも、飲食店と金融機関では求められる印象がまったく違います。
ここでは主要な業種別に、ロゴデザインの特徴とポイントを解説します。
飲食・カフェ

- 温かみ・親しみやすさを重視
- 和食なら筆文字、洋食やカフェなら手書き風の欧文書体やセリフ体の書体がよく使われる
- カフェならコーヒー豆・料理器具など、業種ごとのモチーフを取り入れる → 「入りやすい」「美味しそう」と直感で伝わることが大切
上記3つは最適解ではありますが、正解ではありません。例えば和モダンなお店ならあえて細いゴシック体でスタイリッシュに魅せる例もあります。お店のコンセプトや性質をよく噛み砕き、形にすることが大切です。
カフェバーのロゴです。爽やかでキャッチーな店名を活かせるようイルカの造形をフォントに取り入れ、親しみやすさと爽やかな海の表情を出しました。
美容・ファッション

- 洗練・トレンド感を演出
- モノトーン配色やシンプルなサンセリフ体で高級感を表現
- アイコンよりもタイポグラフィ重視のケースが多い → 「センスの良さ」「信頼できるスタイル」を示す
特に近年ではサンセリフ体(ゴシック体)に変更する老舗ブランド(サンローランやバーバリーなど)が急増していますが、スマホなどの小さい画面でもブランド名が潰れずはっきり分かるようにという意図があります。
ニューヨークでオープンされた美容室のロゴです。独立当初に担当したため今の主流とは少し異なりますが、「9」の文字をドライヤーでブロウする風の流れのようにしたアイコニックなタイポグラフィに仕上げました。
製造業

- 堅牢さ・信頼感を重視
- シルバーやブルーを基調にしたグラデーションの配色で「技術力」「精密さ」を表現
- 力強い直線的なフォントで安定感を演出 → 「高品質」「職人技」を打ち出すロゴが最適
製造関連の企業は金属的な質感やグラデーション、立体構造などが主流です。単純に質感を求めるだけではなく、企業理念や背景を織り交ぜることで芯の入った上質なロゴに仕上がります。
融雪機を取り扱う企業様のロゴです。かなり深いコンセプトでパーツごとに意味を持たて作成してます。北海道の大地のグリーンと空を製造業らしいテイストにして落とし込みました。
建築・設計業

- 精密さ・洗練さを重視
- グリッドや直線、幾何学的な形をモチーフにするケースが多い
- モノトーンやネイビー、グリーンなど落ち着いた色合いが好まれる
- サンセリフ体を使い、現代的で信頼できる印象を与える → 「理論的」「長期的に残る価値」を表現するロゴが適している
建物を連想させるロゴが多い業種ですが、その中でも幾何学な形や無駄を削ぎ落としたロゴが現代的で相性が良いです。特に緻密に計算して設計したロゴは業種の信頼性を裏付けるものとなります。
一級建築士事務所のロゴです。正三角形のみで組み合わせた幾何学な配列でイニシャルのFと立体的な建物の錯覚を同時に作り上げました。ロゴの頂点とタイプの両端を結ぶとこれまた正三角形になるギミックを取り入れています。
士業

- 堅実さ・信頼感を重視
- シンプルで直線的なフォント、紺・緑・グレー等の落ち着いた配色
- ハトやオリーブなど平和的なシンボルを採用することも多い → 「誠実」「長期的な安心感」を打ち出す
上記はこれまでの一般的なイメージでしたが、最近は柔らかいタッチのデザインやフォントでまるでカフェのような優しい印象のロゴも増えています。
新たに開業された弁護士事務所のロゴです。繁栄と幸運をもたらす縁起の良い動物であるためリスを採用しました。緻密に計算した真円だけで作られたロゴが心地よく印象的です。
まとめ
ロゴデザインは「業種の特性」と「顧客が求めるイメージ」によって変わります。
- 飲食 → 親しみやすさ
- 美容 → センスと洗練
- 製造業 → 堅牢さと技術力
- 建築・設計業 → 精密さと長期的価値
- 金融 → 誠実さと信頼感
業種に応じた特徴を理解したうえで、ブランドの個性をどのように打ち出すかが成功のカギです。
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